新潟県での墓じまい費用と方法を解説
その他 2018年01月12日
墓じまいが増えている
少子化や高齢化が進み、将来に備えて「墓じまい(墓仕舞)」をする方が増えています。
ここ新潟県も例外ではなく、後継者がいないなどの理由で墓じまいを考える方が増加しています。
今回は新潟県における墓じまいの費用や方法などを解説していきます。
「墓じまい」とは何か?
墓じまいとは今あるお墓を撤去し、お骨を他の墓地に移転したり永代供養墓に改葬したりすることを言います。
地方の過疎化、核家族化、少子化、高齢化などさまざまな社会的背景が要因となって
- 高齢のためお墓参りに思うように行けなくなった
- 子供がおらず将来的にお墓を後継してくれる家族がいない
- 新潟県内にお墓があるが東京に住んでいるため思うように行けない
など、今あるお墓を適正に維持管理していくことが困難となってしまった場合に墓じまいを選択することになります。
新潟県においても人口が微減しつつありますので、今後もこうした日本国内の社会問題が反映されていくことになるかもしれません。
なお、墓じまいをするには「墓地、埋葬等に関する法律」によって定められている所定の手続きが必要になります。
具体的には、まず現在のお墓があるお寺や墓地の管理者に「埋葬証明書」を発行してもらい、お骨の新たな受け入れ先からは「受け入れ証明書」「改葬許可申請書」をもらい、自治体に提出して許可を得ることになります。
*手順や提出方法などは自治体によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
お墓を解体・撤去し、お骨を取り出して
- 新しいお寺や墓地に移転
- 骨堂や永代供養墓に移転
- 散骨や樹木葬
- 自宅供養
など、あらかじめ決めておいた供養方法を行うことになります。
墓じまいをしないとどうなる?
墓じまいをしないまま維持管理する後継者もいなくなってしまった場合、そのお墓は「放置」状態となってしまいます。
誰も訪れないわけですから仏花は枯れ果て、雑草が生い茂り、お供え物は腐り…なんとも見るに耐えない姿に変わり果ててしまうかもしれません。
定期的に清掃などをしてくれているお寺や墓地の管理者には毎年管理費を納めることになっていますが、それもなくなりますので運営に影響を与えてしまいます。
お寺や墓地の運営者は立て札などで管理者に対して呼びかけるものの、一年ほど経過しても現れない場合は「無縁墓(無縁仏)」となり、お骨が取り出されて他の無縁仏とともに合葬されるケースが一般的です。
生身の体はこの世にはないとは言え、仏様になってまで他人に迷惑をかけてしまうことをご先祖様は望んでいるでしょうか?
そうならないためにも、墓じまいは将来を見据えて早めに取り組んでおくべき大切な作業でもあるのです。
新潟県で墓じまいをすると費用はどれくらい?
墓じまいにかかる費用は一般に
-
離檀料
-
閉眼、開眼供養費用
-
暮石の解体撤去費用
-
お骨の移転先費用
-
手続き費用
などになります。
新潟県で墓じまいをする場合のそれぞれの費用相場をご紹介します。
離檀料
お寺の檀家から抜ける場合に支払う費用です。
法律で定められているわけではありませんので支払う義務こそありませんが、場所を提供してくれたうえ、適正に維持するために清掃や管理などを行ってきてくれたお寺に対する感謝の気持ちですからお互い気持ちよく墓じまいするという意味では必要な費用と言えるでしょう。
相場としては3万円~10万円程度と言われています。
*他の地域では数百万円単位の高額な離檀料を請求されトラブルになったという事例も報告されています。そのようなケースは稀ですが、もし遭遇した場合は自治体に相談したり司法書士に間に入ってもらったりすることも検討しましょう。
閉眼・開眼供養費用
お骨を取り出す際や新しい受け入れ先に納骨する際などに供養してもらう費用になります。それぞれ3万円~5万円が相場と言われています。
お骨の移転先費用
新しいお墓などに納骨する場合はまずお墓を建てなければなりません。新潟県の墓石の建設費用の相場は159万円と言われていますので、そこに墓地使用料や管理費用などを加算すると200万円程度になるでしょう。
そのほか、納骨堂へ移転する場合はお骨1体につき3万円~5万円程度に加えて、区画を購入する費用として80万円~140万円程度、永代供養墓に納骨する場合もやはり数十万円程度は必要になるようです。
中には散骨や樹木葬をされる方もいますが、その場合もやはりトータルで数十万円かかるケースが多くなっています。
手続き費用
自治体に許可を得るための各種手続きを自分で行う場合は無料ですが、行政書士などに依頼する場合はその内容によって数万円~10万円程度かかることもあります。
そして解体費用です。
墓石の解体撤去費用
暮石を解体・撤去して区画を更地にして返還することになります。
あくまで目安ではありますが、1平米あたり7万円~20万円と幅広く、また処分費用として1トンあたり3,000円~5,000円程度が相場とされています。
ただ、これらはお墓の大きさや石の種類、工法、周辺環境(重機が入れるかどうか等)、撒き石や基礎まですべて撤去するのかどうかなどによって費用が大きく変わってきます。
さらに、墓石という性質上、受入れ自体を拒否する処分場も少なくありません。
気分的に何となく気が引けますし、そもそも墓石(石)自体、とても固いため破砕処理するのに機械へのダーメジが大きい事もあり受入れしていない処分場も多くありますので、事前の確認が必要となります。
新潟県での墓じまいにおける暮石の撤去解体事例
- 暮石の撤去+土間コンクリート打設:22万円
- 暮石の撤去+整地+防草シート設置:14万円
- 暮石の撤去+盛り土をしての整地:18万円
など工事内容やそのほかの条件によって異なりますので、まずは解体撤去の依頼を考えている業者に見積もりを取るようにしましょう。
なお、新潟県で墓じまいをする際に解体・撤去を依頼する業者としては石材店のほか、解体業者や墓じまい専門店などがあります。
特にお寺と古くから付き合いがあることが多い石材店などは、お寺が指定業者としているケースもありますが、「新潟 墓じまい」などで検索してみると複数の業者がヒットしますので、問い合わせてみることをおすすめします。
墓じまいにまつわるトラブルを避けるために
墓じまいは何かとトラブルが多い印象があり、それは真面目で努力家、忍耐力がある人が多いと言われている新潟県も決して例外ではありません。
たとえば、先に解説した相場を知らなかったばかりに高額な離檀料を支払ってしまったり、高額な解体撤去費用を支払ってしまったりといったケースから、親族間でもめたというケースまでさまざまです。
特に先祖代々受け継がれてきたお墓は、故人が存在していた証でもありますし、また故人に対する親族の想いもそれぞれ違います。
最終的には権利者が判断することになりますが、だからと言って親族のそうした心情を汲まずに安易に墓じまいをしたことで、親族から苦情が来てしまったというトラブルも散見されます。
・墓じまいをしようと考えている旨を親族に伝える
・同時に、なぜ墓じまいをするのかその理由をきちんと伝える
・お寺や墓地の管理者にも早めに墓じまいを考えていると相談しておく
・お骨の移転先を決めておく
など前もって準備をしておくことが大切です。
墓じまいは今後も増える。ぜひ早めの対策を!
今回は新潟県で墓じまいをする場合の費用相場や方法、注意点などを解説してきました。
厚生労働省の調査によれば、2004年に6万件程度だった墓じまいは2014年には8万件以上に増えたということです。
ある調査では「自分のお墓が無縁墓になる」と考えている35歳~79歳までの人の割合が、平均すると50.4%という数値が出ています。
“2人に1人”が将来自分のお墓が無縁墓になるという危機感を抱いているということです。
少子高齢化、核家族化が進み、また生涯未婚率の上昇なども相まって墓じまいを選択する方は今後もどんどん増えてくるものと思われます。
無縁墓にしてしまうよりは断然、墓じまいをした方が自分自身はもちろん、ご先祖様も浮かばれることでしょう。
できるだけ早いうちから、墓じまいについて考えておくことは大切です。
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